株の売買単位って知ってますか?
moritz320 / Pixabay

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株を買うと得られるものの1つに議決権があります。

株主総会で会社の重要事項を決める議案に対して、賛成/否決を投票できる権利です。

これは1株でも持っていれば行使できる権利かとそうではありません。 各上場企業ごとに「単元株」というものを定めています。

株を売買するときはこの単元株の単位ごとで売買を行うことが基本ですので覚えておきましょう。

目次

1.単元株
2.端株<
3.株主優待と単元の関係<
4.まとめ<
5.One More Comment<

1.単元株

単元は「たんげん」と読みます。

2001年10月から施行された改正商法により、単元株制度が導入され、議決権が行使できるのは1単元保有の株主からになりました。

2017年現在は東証の推奨もあり、1単元=100株にしている企業が多いです。ただ、多いだけで必須ではありません。以前は1株や10株、100株、500株、1000株などの単位を1単元にしている企業がありましたが、現在は100株もしくは1000株の2ケースとなっています。
(商法により1000株を超える株数が単元になることはありません)

今後の見通しとしては、日本取引所グループ(東証)は2018年10月までに全上場企業に100株を単元とするよう要請しています。

日本取引所グループ 「売買単位の統一」

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2.端株

端株は「はかぶ」と読みます。
これは「端」という漢字からも推測されるかと思いますが、1単元に満たない単元未満株を指します。

通常、株式を売買する場合は1単元の倍数で取引を行います。
ただ、上場企業同士のM&A要因や、証券会社のサービス(S株やプチ株、ワン株など)を通じて売買することで、単元未満の株を持つことが可能です。

ですので、株の保有方法としては単元単位が基本ではあるものの、1単元に満たない株数を持つこともありますし、現にそうした株数で保有している株主もいることを知っておきましょう。

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3.株主優待と単元の関係

株主優待は単元株と異なり法律では特に定められたものはありません。

つまり各企業が独自の取り組みとして行っているものになります。

そのため、株主優待を得る権利は1単元を持つことを条件としている企業が多いものの、実はそれは決まりではなく、500株を最低条件にしている企業もあれば、1株といった端株でも株主優待を出すケースもあるなど、様々なケースがあります。

ですので、
・株の売買は単元株単位
・株主優待は企業ごとに個別に条件設定
となります。

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4.まとめ

・1単元(たんげん)=株を売買できる最小単位

・2017年現在は東証では100株もしくは1000株。
ただし、2018年10月までに100株に統一するよう求められている。

・端株(はかぶ)は単元未満株で、一部の証券会社では端株で売買が可能。

・株主優待は各企業が独自に設定するため、条件も各企業ごとに設定されている。
端株で優待が受けられるケースもあるし、10単元以上ないと株主優待の権利が受けられないケース、これら単元数のほかに保有期間や自社サービスの利用が条件として追加されているケースなど様々にある。そのため事前によく調べることが必要。

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5.One More Comment

以前は端株優待を狙う投資方法も盛んでしたが、最近は端株優待をなくす企業が増えてきており、株主優待目的でも単元単位が徐々に主流になってきています。

ただ、それでも端株は株主優待の権利を有利に獲得する手法として有効なケースがありますので、覚えておいて損はないです。では具体的にどのように有効活用するのかは、別の機会に記事にしたいと思います。

それでは、明日も良い日を!

 

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